ケーススタディ - Italcementi グループ
Italcementiグループ - セメントプラント・サプライ・チェーンの最適化:年間予算計画作業準備への戦略的なシミュレーション
Bergamoで1864年に設立されたイタリアのItalcementiは、1992年にCiments Francais社の買収にともない、Italcementiグループとなった。現在、グループは、ヨーロッパのナンバー・ワンのセメント生産会社になり、また、世界的なリーダーの地歩を獲得した。この会社の世界全体での2000年の売上は、合計で、38億ユーロであった。Italcementiは、ヨーロッパ、北アメリカ、および、アジアで操業しており、これらは、50以上のセメント工場、150の採掘場、および、500箇所の混合プラントに支えられている。簡単にいうと、セメント工場の活動は、セメントの基本の素材であるクリンカーの生産ですが、これは、採掘された素材を砕き、いろいろなコンポーネントを追加して得られる。出荷前の最後の工程は袋詰めである。
問題
ロジスティック・コストが最終製品のコストで大きな割合を占めるいかなる会社と同様に、どのようなセメント会社にとっても、生産と物流計画を最適化することにより、大きな経済的な利益が得られる。変動生産費、および、内部で発生する輸送費は、しばしば、販売価格の40%を占める。Ciments Francaisのマネジメントは、すでに、1980年に、グループのサプライ・チェーンを最適化するために、モデルを使い始めた。このモデルは、工場20箇所、20箇所の配送センター、フランス国内の200箇所以上の顧客配送センターを対象とするものであった。
年間予算準備作業の一部は、各工場でのクリンカー、および、セメントの生産の最適なスケジューリング作成と、工場、および、センターからの最もよい配給シナリオの作成であった。コストの最小化、もしくは、利益最大化は、与えられた条件を前提に、最適化ツールを使うことによってのみ作成できる。このような特に複雑な問題は、オペレーションズリサーチのテクニック、特に、線形計画法を使って解ける。この技法は、セメント製造業と同じように多量なデータを使う石油業での同様な問題で、その有効性が確かめられていたので、戦略計画作成を担当するマネジャーJoel Mariottiにより率いられたチームは、セメント工場の問題に、この技法を適応した。
この技法は、1988年までは、年間予算の作成、および、必要に応じて、'What if'、 または、'What would happen if' シナリオに基づき、戦略的な思考を行うための基盤として使われた。しかし、この技法は、慎重に使われた。これらの作業は、強力なメインフレームを使って行われたので、莫大な費用がかかり、また、モデルの管理が難しく、データの準備から結果を得るのに約10日が必要であった。
ソリューション
1988年に、Eurodecisionがプロジェクトを引き継ぎ、Ciments Francaisのために、PCベースの、生産と配給の費用削減を行うための業務システムのプロトタイプを開発し、それは、短期間に実際業務のシステムに変換された。これは まさに、イノベーションであった。なぜなら、そのような複雑な線形計画問題が、かって、PCで解かれたことがなかったからである。サプライ・チェーン最適化のための、このシステムの最終バージョンは、Eurodecisionの重要な業務コンポーネントであるLP-Supply Chain、および、Dash OptimizationのXpress-MPソルバーを使っている。
個々のシミュレーションは、テストするシナリオを、代表的なデータ・セットを使い、行われる。-需要は、製品別、基地別の数量を使う。シミュレーションを行うには、製品別の生産量、生産能力、および、各キルン別、粉砕ミル別の詳細コストが必要である。配送関係では、クリンカーとセメントについての工場、配送基地などの拠点間配送マトリックス、および、配送基地と顧客の間の配送マトリックスも必要である。これ以外の条件も、考慮されている。得られる結果を読むと、そこには、物理的な生産計画、配送計画だけではなく、金銭的な評価につい定義の値も表示されている。例えば、各エンティティの、そして、工場ゲート、配給基地、顧客というような、いろいろなプロセス・フェーズでの限界コスト、限界収益も得られる。
このシステムにより、半日で、最高10本の戦略的なシナリオを、迅速にシミュレーションすることができる。また、例えば、ある工場を買収したら、どのような効果がえられるか、というような、会社としての成長シナリオもシミュレーションすることもできる。生産システムや配給システムに変化があるたびに、最もよい戦略シナリオを、もう一度、決めなおすことが必要である。このシステムには、道路輸送、鉄道輸送、海路による輸送などのすべての輸送モードもモデル化されており、これにより、運送業者との新しい契約のインパクトを、非常に素早く評価することが出来る。
Ciments Francaisを買収の後、このソフトウェアのWindowsベースの新しいバージョンが開発され、Italcementiグループでの、システムの一層の開発が容易になった。このソフトウェアは、イタリア本社、パリのCiments Francais の国際部門、それにいくつかの子会社、特に、合衆国のEssroc社、および、トルコのSet Cemento Cemento社などで使われている。
「現在の私達には、各シナリオを評価し、比較できるツールを持っています。これを使い、いまや、私達は、例えば、新しい基地を開設したり、粉砕ミルを購入したりするような戦略的な性格を持つ問題に迅速に反応できます。また、新しい販路や顧客を獲得するには、どの分野を重視すべきか、最もよいマージンが得られる地理的エリアはどこかなどについても、容易に突き止められます。
成果
Eurodecision社のLP-SupplyChain、および、Dash Optimization社の Xpress-MP の使用により、年間予算のコントロールが改善され、利益の向上を妨げる生産隘路を、容易に突き止められるようになった。
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